壁の一部にリブパネル風の腰壁をDIYしました。
コーヒースタンドのような雰囲気で、インテリアにポイントができて気に入りました。
- 腰壁を作ろうと思った動機
- 椅子が置きたいので背もたれが壁に当たる保護
- 部屋に変化が欲しい
- 壁が白すぎて飽きた
- パイン材無塗装の作り付け家具(ワークスペースの天板と造作ベンチ)と床の色の違い、相性の悪さが気に入らなかったけど、適度にパイン材と同じ色の装飾があったらバランスいいのではと思った
手順や道具の記録です。
計画をする
まずはどんなものをどうやって作るのかを考えます。情報収集してまとめたり、設計したりします。
理想系の情報収集
以前行ってよかったコーヒー屋さんのカウンターや、内装業者の施工事例などをいろいろみて、イメージ画像を集めました。

設計をする
ドローイングのソフトウェアを使って、細かな寸法などを見ながら設計図を描きます。
ちなみに設計図は、UIデザインを作る用のソフトウェア〈Figma〉で描いてます。 現実の1mm = Figma内の1pxにすると、寸法を把握しやすいので便利です。 Figmaは設計図を作成するための専用ソフトウェアではありませんが、仕事でよく使うツールなので、慣れていてなんでもFigmaでやりがち。
腰壁パネルを設置したい場所の細かな寸法を計り、完成イメージの雑コラをしました。

商品の検討をする
さっきの寸法を用いて、市販の商品でうまく組み立てられるものがないか探します。
「RIB:BO(リブボ)」は見た目も厚みもめちゃくちゃよさそうだったけど、予算オーバーなのと、設置したい場所に対して商品のサイズが絶妙に足りなかった…
リブボの姉妹品「sotto(ソット)」もよかったのだけど、サイズ合わず、厚みがありすぎて合わず。

他にも探しましたが、リブパネル風のリアルな壁紙はあったものの、やはり平面だと偽物感があるので、本物の木でできたものがよかったため採用せず、薄い板に工作材の細い木を並べて自作することにしました。
工作材の試算をする
細い木は工作用の薄いヒノキの板を使うことに。
壁にこの細い板を直接貼るのではなくて、薄いベニヤ(ラワン合板)を壁に固定したあと、その上から細い木を貼り付けていくような構造で作ることにしました。

どのくらいの間隔で何本必要なのか、いくらかかるのかなどを比較してまとめてみました。
檜の工作材は長さは900mmを基準として、厚みと幅のサイズがいろあります。どれくらい値段が変わるのかを比べたものが下。
厚みが2mmだと薄すぎて心許ないので、3mmにすることにして、
ホームセンターよりも楽天の方が1枚あたり15円安かったので、それに決めました。
ベースとなる薄いラワン合板と、リブの下辺をいい感じに埋めるソフト巾木も買います。
工作材の大きさが確定したので、再度確定版の設計図にまとめます。
最終的に必要な材料はこのようになりました。
| 材料 | サイズ (mm) | 価格 (円) | 数量 | 合計 (円) | 備考 |
|---|---|---|---|---|---|
| 工作材 | 10 x 30 x 900 | 470 | 2枚 | 940 | ※上端の飾り分 |
| 3 x 20 x 900 | 180 | 45枚 | 7,920 | ※予備分で一枚多め | |
| 3 x 10 x 900 | 70 | 1枚 | 70 | ※はじっこの半端分 | |
| ラワン合板 | 4 x 900 x 900 | 1,080 | 1枚 | 1,080 | |
| 4 x 450 x 900 | 680 | 1枚 | 680 | ||
| ソフト巾木 | - | 272 | 2枚 | 544 | |
| 合計 | - | - | - | 11,234 |
塗料も使いましたが、自宅にあるものだったので今回は購入せず。
材料を買う
木材は楽天で
「オカモク楽天市場店」が一番種類が多くて、価格もホームセンターより数十円安く、いい感じだったのですべて木材はこちらで買いました。直線カットも無料だったのでお願いしました。
▼ リブに用いる檜工作材
▼ ベースの薄いラワン合板カットの内容を備考欄に書き添えて、ポチー

巾木をホームセンターで
カフェで見た幅広の樹脂製巾木が気に入ったので、似た感じにしたくホームセンターにあったグレーの巾木を購入。

届きました
ポチった木材がいろいろ届きました。
加工をする
スイッチがある部分を四角く切り抜く必要があります。木材注文時の加工は直線のみだったので、こちらは自分で切らないと。 精密な糸鋸を持ってなかったけど、切り抜きのノコギリが入らない部分はカッターでなんとかいけました。5mm厚でもカッターで筋を重ねればラワン合板は切れる。
塗装をする

ベースのラワン合板は〈ミルクペイント インクブラック〉で真っ黒にします。
表面のリブの部分はすべて〈ワトコオイル ナチュラル〉でオイル塗装。
ハケは100均です。以前、コテバケに感動してましたが、今回のような黒色は塗りムラがわかりづらいのでハケで十分ということで、高価なコテバケは使わずです。
オイルは小さめのハケで工作材にサーっと広げてから、いらない布で擦って染み込ませるように塗りました。
初夏だったけど、この日は夏日で暑すぎた。工作材の量が多かった(計48本)けど、なんとか塗り終える。
塗り終わったら乾いて匂いが取れるまで、このまま1,2日置いておきます。
組み立てる
材料が揃い、塗装も終わったので組み立てていきます。
下地の間柱を探す
ベースのラワン合板をネジで壁に取り付けます。元が石膏ボードに塗装仕上げの壁なので、裏側の木材にしっかり固定するために、間柱の位置を探します。
センサーでだいたい目星をつけてから、針で探す。両方ないと正確に探すのが難しいのでこれらは必ずセット

まずは「シンワ測定 下地センサー」で
光ってピーーーと鳴れば、下に空間でないものアリ。間柱です。
センサーで目星つけたところにマスキングテープを貼っておきます。

次に「シンワ測定 下地探し どこ太」で、壁に直接針を刺して、物理的に確認。裏地の木材がある場合は、針は奥まで刺さらない。
裏地がなく、石膏ボードのみの場合は中身は空間しかないので、針は奥まで刺さる。
ちゃんと下地木材があるところ(針が刺さり切らなかったところ)にマスキングテープを貼り直して、これで下地のチェックOK。
センサーだけを使うと、1〜2cmほどの誤差がある感じなので、下地の間柱(幅3cm程度)の付近をかすめることはあっても、中央付近の安定した位置に確実にネジを打ち込むのが難しくなることがあります。ですので、針も併用することで、より正確な位置を見つけて安定したネジ打ちができるようになります。
ベースの黒いラワン合板を貼る
塗装したラワン合板と工作材たちが、丸2日外に出して置いて乾きました。室内に持ってきました。

レーザー墨出し器で垂直を召喚。
ガチの工事用はすごく高いので、Amazonで3,380円だった安いのを購入。安物だったけどDIYくらいだったら十分な気がする。
墨出し器は結構小さいです

裏地の木材があるところは、写真左のドリル(下穴開ける用)とネジを使い、
右側のドリルとネジは下地ないけど位置的に軽く固定しておきたいところに使用。

ラワン合板を貼り終えました。

工作材をリブ状に貼る
木工用ボンドを細長く塗り、

レーザーの垂直を頼りに貼り進める。

10mm厚の板を挟んで貼ると、簡単に隙間を均等にすることができるので楽です。 レーザーで毎回垂直を出しながら。
レーザー墨出し器マジで買ってよかった。 内部で振り子みたいなのが動いて地球の物理で水平出してくる仕組み。結構感動しました。
木工用ボンドはズレたり反ったりしてしまうので、固定に虫ピンを使います。

これを買ったけど、どれも大差ない気がするのでどこのメーカーでもいいかも。
虫ピンが一番大変だった。まっすぐ入っていくように力加減や垂直さをコントロールするのが難しい。

本当に虫ピンの中心を食ったところをちゃんと一定に打たないと簡単に曲がってしまう。
トラブルのリカバリー
一部設計とズレて5mm余ってしまい、木を細長く切って誤魔化した部分があります。鋭い人は気づくかもしれないけど、あまり目立たないかな。
20mm板を3ミリ削る。これもカッターでいけた。

一番上の飾りの木を貼る
ここはただの飾りなので、気も軽いし虫ピンだけで固定していて、ボンドなどは使ってないです。

リブ部分はこれで完了!

ソフト巾木を貼る
下部が幅広めのグレーだと飲食店ぽい雰囲気にできるなと思い、10cmのソフト巾木を貼る。 もともと壁にあったの白い巾木も隠さず、ソフト巾木と並べて活かします。。 ソフト巾木は今回はほぼ装飾用途なので、簡単に両面テープを貼り、ネジで固定。

ソフト巾木貼って仕上がるとこんな感じ。 両面テープだけでもいいけど、ネジが見えてると “硬くて重たい素材を留めてる” 感が出て、より飲食店とか業務用っぽさが出るかなと思い、ネジはわざと多めに、ぎゅっと食い込むように設置した。


完成
完成です!

めちゃいい感じ!!!



チェスカチェアの色と揃っててとても痺れる…!!

おしまい
失敗して折れまくった虫ピンたち。難しかったけど繊細な力のコントロールの勉強になった。

これは早朝。かっこいいぜ
