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#18

デザイナ会社員の人生デベロップメント。覚醒し続けるプロセスを気ままに。

「言葉にできるは武器になる」を読んで:内なる言葉を磨いて思考を深める方法(実践メモと写真つき)

「『言葉にできる』は武器になる」を読みました。

「言葉にできる」は武器になる。

「言葉にできる」は武器になる。

 

 すごくよかったので、その要点と、この本の中にあった「思考サイクルの回しかた」の実践をしてみたメモです。

 

この本の目的、ゴール

言葉巧みになるだけでは胸に響かず説得力もないので、内なる言葉に幅と深みを持たせしっかりと考え、コミュニケーションを円滑にしよう

 

キーワード

思考の深化なくして言葉だけうまくすることは出来ない

内なる言葉が重要

内なる言葉の存在に意識を向け、内なる言葉を磨く鍛錬を積むと、自分の生み出す言葉の質が一変し、あらゆる局面でのコミュニケーションが一気に円滑になる。

ここに共感したかたは、この本おすすめです。 

要点

言葉にするということは
①意見を育てる
②意見を言葉に変換する 

内なる言葉とは
物事を考えたり感じたりするときに、無意識のうちに頭の中で発している言葉
内なる言葉は外に向かう言葉の核になっている。
内なる言葉を用いて考えを広めたり深めたりすることが、自分と対話するということ
内なる言葉の語彙力が増えるほど、思考が進んでいるといえる。 

胸に響く言葉は人が動く
思いが言葉の重みを生む

言葉において大切なのは、人を動かす力ではなく、人が動きたいと思わせる力
「伝わる」と「動きたくなる」の差は、志を共有しているかどうか
共有は、内容を伝えただけでなく、相手が自分と同じ気持ちになって自分ゴト化すること

自分の考えていることを全てを理解していなければ、言葉にはできない 

自分の意見を述べるには、内なる言葉を深く知ること

内なる言葉を磨く方法
唯一の方法: 自分が今、内なる言葉を発しながら考えていることを強く意識した上で、頭に浮かんだ言葉を書き出し、書き出された言葉を軸にしながら、幅と奥行きをもたせていく。
書き出すのがポイント、見える化できるため扱いやすさが格段に向上する

内なる言葉の解像度を上げる
(解像度とは、頭の中を把握できているという指標)

説明ができなくてモヤモヤするときは

  • 意識すべきこと→内なる言葉を発しているのだ、過去の記憶を思い出そうとしている事実に気づく
  • 内なる言葉をとにかく書き出す

思考を深めるためにやること

  • 思考を漠然としたものでなく内なる言葉と捉える
  • 内なる言葉を俯瞰した目線で観察する
  • そして考えを進めることに集中し、内なる言葉の解像度を上げる

 

「思考サイクル」のやりかた

2章P61〜141に、大きく枠が取られていた「思考サイクル」。
ここでいう「内なる言葉」を、「伝えるための言葉」に変換する重要なプロセスなので、この本の1/3ものページ数が取られているんですね。

わたし自身も実践したので、写真とコツのメモを添えて解説します。

 

 

アウトプットする」「拡散させる」「化学反応を起こす」が思考サイクルの3つのステップ
思考サイクルはさらに具体的な7つの手順が存在する。

【 1 】頭にあることを書き出す〈アウトプット〉

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なぜやるのか?以下を解消するため
  • 頭がいっぱいになった=よく考えたと誤解する
  • 思考が進んでいくと、最初に考えたことが忘れ去られる
  • 断片的で脈絡もなく考え散らかしていることに気づいていない
方法
  • A4の紙に1枚1トピック書き出しまくる
  • スペースがない場合は付箋でも可(壁に並べたかったのでわたしは付箋にしました)
  • これらは、内なる言葉を磨く出発点であるので、クオリティは気にしない。

 

【 2 】「T字型思考法」で考えを進める〈連想と深化〉

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「なぜ?」「それで?」「本当に?」の3点をキーワードに、内なる言葉を拡張し解像度を上げていく作業

「なぜ?」→掘り下げる役割

なぜそのように考えるのか自分自身に問うことで、自分の根本や、思考の源泉、持っている価値観に気づく。なぜと繰り返すことで抽象度の高い本質的な課題について考えられる。

「それで?」→考えを進める

結局何が言いたいの、結局何がしたいのか、結局どんな効果があるのか、といった意味の「それで?」
本来の目的を思い出し、正しい方向に考え進めるためにこれを問う。

「本当に?」→考えを戻す

自分の考えに対して疑問を持ち、建前でやってないか?本音で考えているか?意味があるのか?等、今までと違う方向に考えを及ばせることができる。
あまり考えが進んでないときにやると内なる言葉を潰してしまう可能性があるので、考えが行き詰まったり思考が止まったときに問いかける。

このときの注意
  • 常に自分が考えている抽象度を意識する。そうすると目的が手段と入れ替わってしまい思考の迷子になることが防げる。 

 

【 3 】同じ仲間を分類する〈グルーピング〉

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内なる言葉を客観的に俯瞰し、分類することで大きな方向性や軸に気づく作業。
大きい机でやるといい。壁に貼るのも効果的。

思い入れやこだわりを捨て、自分自身と切り離して淡々と考えてみる。3回見直すとほぼ正しく客観的にグルーピングができている。少なくとも3回やる

全ての紙をひと通り分類し終えたら、最も枚数の多い束(=最も考えていた方向の束)について、もう一度分類する作業をする。

グルーピングしたら順番を入れ替えて整理する作業

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横軸を方向性の幅、縦軸を深さとする。
紙の束で枚数が多い順に左から右へかたまりで置き、
それぞれの中で本心に迫るものや確かにそうだなと感じられるものを上から順番に並べる(この網目を細かくしていくことが、解像度を高めることになる)

同じ仲間に名前をつける(4プロセスの後にリネームしてもよし)

名前をつけると指針ができ、明確化される
分けているようで分かれてなかったかという重複が発生するのは避ける。

 

【 4 】足りない箇所に気づき、埋める〈視点の拡張〉

MECE(重複・漏れなく)やる。①〜④をもう一度

横軸の拡張

同じことばかり考えて偏っていたということが可視化されることに落ち込まない。
思考の方向性は「思考のクセ」として現れる。思考のクセを把握し、冷静な視点で足りない箇所に気づき、考えを広げたり深めたりすれば問題ない
横軸に意識を向け、足らない視点はなかったか考える。
自分目線ばかりだったら、相手目線のことなど。
キーワードは広げる

縦軸の拡張

横のラインを広げたら、それぞれの方向性に対して深める作業もする。
キーワードは深める
③グルーピング時に分類した考えたりてない方向へ考えを深めるルートと
→紙の多い列からやる。T字型思考法を用いる。1グループの方向性やコンセプトに対して、なぜそれで本当に?
④の拡張で生まれた新たな横方向のトピックに対して考えを深めるルートの2種類がある。

 

【実践メモ】
グルーピングしてホワイトボードに貼って行くときに、同時に俯瞰して見て気づいたこと

  • 同じことを何枚も書いていたものは頭の中に占める割合が大きいっぽい
  • 最初漠然と怖がっているが、後から足した付箋に解決策とかなだめが入ってきている。客観的な視点が生まれていることをリアルタイムで体感できる
  • 同系色だけど付箋の色を変えて行くといいかもしれない(グルーピング時に足す色、並べるときに足す色)
  • 付箋は大きいと意外と場所を取るので、正方形サイズでもいいかもしれない
  • 不十分だしもっと立派に考えたいけど、自分は今の段階ではこれでいいのだと思えてほっとする
  • 外に一回出すのはすごくいい!特に付箋

 

【 5 】時間をおいて、きちんと寝かせる〈客観性の確保〉

次の作業は何もしないこと。他の作業に集中する。
理由は冷静で客観的になるため。
目安は2,3日。そして2回目に⑥をやる。

セレンディピティを起こす

日頃からの課題意識と行動によって潜在的に情報感度が高くなり、気づく力が強化されている状態になれる。
①〜④のプロセスにより、自分の考えるテーマに関してアンテナを立て、情報感度が高くなっていくので、日常生活で新たな考えや解決策が浮かぶなどひらめきを得やすい

 

【 6 】真逆を考える〈逆転の発想〉

十分時間をおいて寝かせた後に、④の足りない箇所に気づき埋める、をもう一度やる作業
考えたばかりのときと比べて抜け漏れに気付きやすい。
そしてさらに⑥では、真逆を考えてみるということをする。自分の常識は先入観であるため、真逆を考えることで「常識では考えないこと」や「考えられなかったこと」や「考えが及ばないこと」に思いを馳せ、強制的に別の世界へ考えを広げる。

紙に書き出し並べる方法のままつづきでやる。
これによりまた横ラインができるので、同じように縦ラインで深めることを繰り返す

真逆のバリエーション
  1. 否定としての真逆(反対語)
    できるできない、やりたいやりたくない、好き無関心嫌い、賛成反対、強み弱み
  2. 意味としての真逆(対義語)
    やりたいやらねばならない、希望不安、本音建前、
  3. 人称としての真逆
    誰視点?自分本位さから抜ける視点を得ようわたし相手第三者、主観客観、知ってる人まだ出会ってない人、ひとりきり大人数、敵味方

 

【 7 】違う人の視点から考える〈複眼思考〉

あの人だったらどう考えるだろうか?となりきって、考える幅をさらに広げる。想像力を働かせながら行う。
できるだけ具体的な人物を思い浮かべながら行うのが効果的。相手の頭の中に浮かんでくるであろう内なる言葉を掴み取るようにしてみる。
上司部下、同僚、クライアント、取引先、家族、最愛の人
男女の違いによる物事の考え方受け止め方は参考になることが多い。

やるときのコツ
  • 時間は自分でつくる。時間ができたらやるはダメ。時間は余ることはない。
  • 自分との会議時間として、確保する。予定が入ったら断る。
  • 朝がおすすめ。頭がクリアで精神が安定している。
  • 時間は1〜2時間程度

 

実際やってみたコツとか

テーマは、自社サービスの「プロダクト価値」についてやってみました。
付箋158枚になりました。

  • 実際分類するときに、自分を自分から取り出して離れて見ているような感覚になり、一瞬他人事のような気分になれたので肩の荷が降りる感覚があった
  • 吐き出したときは「もう覚えておかなくていいのか」という安堵感はあったが、その時点ではまだモヤモヤしていた
  • その後④で分類したときに始めて、思考のクセが見えた。同じこと言ってるのも見えたし、物理的な量で手に取るように分かったので楽しむ余裕が出てきた。気分が良くなった。
  • 本にある通り3回グルーピングをやった。曖昧なものがあったが、3回やれば納得感を持つことができた。
  • 1回目 : 塊が大きいのが出てきて全体をつかめるので、楽しくなってくる。
  • 2回目:1回目のグルーピングで粗いところを崩す。10%くらい割り振り直す。付箋の量は1.2倍くらいになる。だいたいできてるが、どこにでも属しそうな2,3枚に悩む。
  • 3回目 : グルーピングに納得感が出る。

 

全体の感想

「考えてるようで、実は頭をいっぱいにしてるだけで、思考を進めているわけではない」という本書の指摘は、耳の痛いものでした。

自分のことを考えられる人間かと思っていたけど、本当は違ったんだなーとがっかりしましたが、ならば、ちゃんと考え進められるようにやり方をマスターすればいいのだ。それが、この「思考サイクル」という道具です。

自分の考えや思いを拾うことが苦手で、言葉で説明することがすらすらできないことに課題感を持っているひとは、この本がとてもおすすめですし、この「思考サイクル」を一番いま悩んでいることに対してやってみるといいと思います。

やる前とあとでは、自分をとりまくものの見え方が必ず変わります。