#18

ダイナミック気晴らし

「具体と抽象」を読みました

この本を読みました

具体と抽象

具体と抽象

 

 

読後の感想

読後の感想ですが、
大げさではなく、世界を見る目が変わってしまうような感覚がしました。

人間や世界を見るための広く見渡せる目がほしい!というのが幼い頃からの知識欲の原点だと思ってるのですが、これはいいレンズを得たので感動してます。

 

いわゆる「賢いひと」ができていることって、おおきく3つあって、

  1. 小さい粒度の具体的な事柄について細かく考えたりすることと、
  2. 本質的な抽象的目標の両方を捉えられること、
  3. さらにそれを行ったり来たりすることが自在にできること

なんですね。

 

「話がかみ合わない」とか、「コミュニケーションがしっくりこない」というのが発生するときは、双方が「抽象」と「具体」のどこのレベルの視点を持っているのかの違いなんですね。

抽象的に考えることで要点を捉えることができるようになるので、細かいこと本質の見極めが苦手なひとには、かなりおすすめだです。

 

 もくじ

 

何が書いてあったか

備忘録的に、要点まとめ的読書メモを下記に書きます。長めです。

 

抽象化とは

ひとつのものとして扱うこと

  • 複数のものをまとめる
  • 他のものとの共通の特徴を抜き出す
  • 枝葉を切り捨てて幹を見る

抽象化を利用して人間が編み出したものの代表例が「数」と「言葉」である

 

抽象化で見えてくる世界

  • 細かい事象がつながりパターンとして見える
  • 抽象の世界とは、具体の世界と違って、見えている人にしか見えない
  • まだ見えてない人とのコミュニケーションでまともに意思疎通することはほとんど不可能
  • 抽象化を制すものは思考を制す
  • 具体と抽象の行き来を意識すると世界が変わって見える
  • 抽象度が上がれば上がるほど、本質的な課題に迫ることができる

 

視座(抽象レベル)違いによって発生すること

抽象レベルからの見えかた
  • 異なる事象が同じものに見える
  • 具体レベルのときとは違う世界
  • 抽象レベルが上がるほど、理解してもらえる相手は減る
  • 自分がその世界に足を踏み入れてしまえば、そのレベルの抽象概念が自然で不可欠のものになり、使わずに過ごすことが困難になる
具体レベルからの見えかた
  • 全てのものが違うものに見える
  • 「自分だけは特別である」「自分の仕事や組織や業界が特殊である」という考え方
  • 他人の失敗や成功を見ても、「あれは自分と違うから」と考えがち
  • 他人に自分の話を一般化されることを嫌う傾向がある

 

抽象化の利点

  • 振り回されなくなる
  • 個々に見るとバラバラの具体レベルの事象に、統一感や方向性を与えられる
  • 膨大な情報から、自分の目的に合致した情報を短時間で収集・分析したりできる
  • 無駄がなくなるということ
  • 場面場面の目的に応じて、幹と枝葉を見分けることで、要点をつかんで効率的に情報処理ができる
  • 整合性が取れて作業の戻りや二重がなくなる
  • 判断の拠り所にでき、ブレが少なくなる

要するに無駄がなくなる

 

たとえ話が上手になる

  • たとえ話は、説明しようとしている内容を具体的につかんでもらうために、翻訳する作業のこと

 

抽象化の弊害や課題

  • ルールや理論は、現実で具体的に起こっている事象の後追い的に発生したものだが、一見高尚に見えるため固定観念化し一人歩きしてしまう
  • 後発であるはずのルールや理論に現実を無理やり合わせようとするということが起きる。本末転倒例
  • 具体と抽象は相対的な関係性のことであり、絶対的な抽象性が存在するわけではない。目的には常にさらに抽象度の高い「上位目的」が存在する

 

抽象化思考を促すには

  • 多種多様な経験を積む
  • 本を読んだり映画を見たり芸術鑑賞したり、疑似体験をすることで視野を広げる

 

仕事でのシーン

タイプ違い

学者肌

  • 抽象的な言葉では受け手に自由に解釈されてしまうということを嫌う
  • 用語の定義にこだわる

実務家

  • 定義づけ議論には苛立ちを覚える
  • 早く具体的な行動を始めよう。現地を見てこい!
立場による使い分け
  • 組織の職場環境はおおむね下流の考え方に最適化されている
  • 意思決定は多くの人が関わるほど無難になっていくので
  • 抽象度の高い上流の仕事は個人(最上流は一人)でやる
  • 上流(to be)から下流(to do)へは質から量の転換
  • 不連続な変革期は抽象度の高いレベルの議論が必要
  • 連続的な安定期には具体性の高い議論が必要
  • 人に仕事を頼んだり頼まれたりするときも、その人の好む自由度の大きさを考慮すべき

 

噛み合わない議論の中で起こっていること
  • 具体と抽象の視点が合っていない
  • どのレベルで話しているかという視点が双方で抜け落ちている
  • 見えている側に立ったとき、見えていない相手にどう対処すべきか工夫する 

 

アナロジー(抽象化思考)とパクリの違い

パクリ
  • 先進企業や競合他社のアイデアを真似
  • 具体レベルで見た目のデザインや機能を真似
アナロジー
  • 「抽象レベルの真似」のこと
  • 関連性や構造の共通性に着目し、抽象レベルで真似をすれば斬新なアイデアになる
  • 盗みであることも気づかない
  • 一見程遠い世界のものをいかに抽象レベルで結びつけられるかが、創造的な発想力の根本

 

しかし抽象化だけでは生きづらい

  • 抽象化と具体化をセットで考えることが結局重要

 

行ったり来たりが重要
  1. 観察や実践で具体をつかみ、頭の中で抽象化して思考の世界に持ち込む
  2. 過去の知識や経験をつなぎ合わせて新しい知を生み出し
  3. 再び実行可能なレベルに具体化する

 

自分の見えていない世界が存在していることへのとるべき姿勢

  • 下から上は見えないと心得る
  • 存在しているんだというイメージを掴む
  • わからないことを切り捨てるのではなく、理解できるように努力する
  • わけのわからないことを言っている人がいたら、「自分には見えていない抽象概念の話をしているのではないか?」と考える。仕事のやり方や世の中の見方が変わる
 
 
サマリーは以上です。

それをどう活かすか

抽象化思考を身に付けると生きやすそうだし、やれることが増えて仕事できるようになりそう(雑)なので、実生活でなにを意識してやっていこうかなというのを考えてみました。

  • 抽象化思考を促す活動をする(経験、疑似体験)
  • 思考するときはいまどこの抽象レベルにいるか意識する。
  • コミュニケーション時の齟齬をなくすために、議論等するときは、相手のそれを注意してみる。
  • 抽象レベルが違うときは、最大限配慮する
  • 具体と抽象のいいところを把握し、行ったり来たりしてうまく使い分ける。

 

さらに深く知りたいかたには、同じ著者のこちらの本もおすすめです。

アナロジー思考

アナロジー思考