何株か絡まってる鉢植えのビカクシダ(コウモリラン)を、まとめてひとつの板に仕立ててみました。
そのときの方法とかメモを記録するエントリです。
株分けしてひとつずつ別の板に板付けする記事はよく見かけるものの、複数株をまとめてという場合は情報があまりなかったので、書いてみました。誰かの役に立てばうれしいです。
準備
通風パネルを買いました
コルクとかヘゴ板なんかに板付けするのが普通なんですが、このブログを読んで、通風パネルめちゃくちゃかっこいいし使い勝手よさそうと思い、一瞬で通風パネルの虜になりました。
そして200x400サイズを買いました。
強靭な繊維質のゴムの素材(Joto複合材(JC)というそう)ですが、がんばると曲がるくらいの硬さ。軽いです。
プラスチックみたいな質感。
板付けする前のビカクシダ
うちのビカクシダは鉢植えのビフルカツム。結構大きくて何株か絡まっており、貯水葉が思うように広がらないでかわいそう。この姿だと水やりもわりと難しい。
あと、お掃除ロボットのルンバが通るときに鉢スタンドをガンガンやるので、ルンバのためにもビカクシダのためにも床置きはやめて、上から吊りたいなあと思ってました。夏になったら板付けにしようと。
ポットスタンドはこれです。これもかなりお気に入り。
計画スケッチ
株分けしたらそれぞれコケ玉をつくって、まとめて板に盛ればいいんじゃないかという計画をしてスケッチを描いてみました。
板付けしていきます
➊ 道具
- 問題のビカクシダ
- 通風パネル
- 水に戻した水ゴケ
- 麻ヒモ(一株ずつコケ玉をつくる用)
- ワイヤー(コケ玉を通風パネルに固定する用)
- 園芸ハサミ(絡まる株をばりばり剥がす)
- プランティングシート(あると土で散らからず便利です。新聞紙でも可)
ココヤシファイバーは水ゴケの上からカバーに使ってみようかと思ったんですが今回は使いませんでした。
あと、胞子葉の表面の細かい毛(星状毛)が飛ぶので、マスクがあるといいかも。星状毛は大事な毛なのであんまり剥がれ落ちないようにそっと扱ってくださいね。
➋ 鉢から出し、株分けします
土が乾いた状態でやると扱いやすいので、直前に水やりと葉水をしないのが吉です。
プラ鉢を揉みながら土ごとビカクシダを引きぬきます。
胞子葉を引っ張ってぬこうとするのはダメですよ。
底のほうの土は本体とあんまり関係ないのでほぐして捨てちゃいます。
ほぐして全体が見えてくると、奥まっている株が露出しました。
こんなふうに、結構硬くくっついていて解体が難しそうな箇所もあったので、
無理に剥がさず、大きいのはそのままで、3株/1株/1株に分けました
➌ 株ごとにコケ玉をつくります
つくります。
3株くっついた大きい子は、貯水葉の内側に空洞がありました。それを埋め、よく根付かせるためにたっぷりの水ゴケで埋めます。
麻ヒモでぐるぐる巻いて、コケ玉にします。成長点と新しい若い貯水葉を傷つけると死んじゃうかもしれないので避けます。広がって枯れ始めた古い貯水葉は巻いても平気です。
3つ全部コケ玉にしました。胞子葉が作業中に広がって邪魔になるので、粘着力の弱いテープでゆるくまとめました。
➍ 板付け上下向きに注意
葉の付け根をよく見ると、小さいふわふわの突起(成長点)があるので、それを上にして配置します。
➎ 通風パネルに固定していく
配置シミュレーションをします。
どういう感じで固定するか、実際に置いてみて決めるとよいです。貯水葉や胞子葉が大きくなったときに、かっこよく見えるように、また効率的にコケを覆い隠してくれるような配置にすると、長期的にみてよさそう。
ベースにも水ゴケを置き、
1玉ずつワイヤーで固定。ここでは腐食を心配して麻ヒモではなくワイヤーにしました。黒いとかっこいいしね。
こうしていろんな方向からクロスさせるように巻くと、全体が安定します。
ワイヤーは板の背面で処理します。今後水やりのときなんかに手を傷つけないように、先端を曲げるといいですよ。こいつのせいでゴム手袋を何回も破りました。
通風パネルはこうやってうしろにたくさん穴が空いてることで、水やりの際に浸透しやすいし、通気性がよいことで根腐れしづらい。
通風パネルに板付けしようなんて発想したひとは天才ですね。
➏ 水コケを追加して仕上げていく
ワイヤーにすきまがあるし、土も露出しているので、さらに水ゴケを足していきます。
わりばしや竹串を使って
水ゴケをすきまに差し込んで、ぎゅうぎゅうにしていく
こうすることで、さらに全体が固く安定し、水もたくさん保持できるようになります。
土の部分にも上から水ゴケで覆い隠し、ワイヤーで固定します。
➐ 完成
できた!
ワイヤーで取っ手をつくります。これがないとハンギングできません。通風パネルは穴が空いてるので、ワイヤーを通すだけ。
➑ 水やり
全部おわったら、シャワーで全体に水やりをします。
水やりが軽く乾いたあとに、活性剤メネデール入りの葉水もしました
以前メネデールを使ってみて感動した記事はこれ 8saki.hatenablog.com
おしまい
胞子葉のテープをほどいてこんな感じ。存在感!かっこいい!!枯れないでお願い。
これで貯水葉が展開してくれれば、新しいおうちが気に入ったということですよ。
水やり後はちゃんと胞子葉がピンとしました。やっぱり吊ったほうがいきいき感じて好み。
この貯水葉が展開してくれますように。
群生板付けポイントふりかえり
通風パネルはいろいろな水やりの問題を解決してる。かっこいいしおすすめ。
絡み合って硬くなってる株は無理に分けない。
株分けしてからそれぞれにコケ玉をつくって合体するとやりやすくてよい。
それぞれの株の胞子葉や貯水葉が展開して大きくなったときを予想して配置すると長期的に見て正解。
配置の上下向きに注意。成長点は常に上。
水ゴケは高密度で。
通風パネルとビカクシダはここで購入
通風パネルはAmazonで買いました。楽天にはなかった。ホームセンターにもあったりするみたい。
このビカクシダは、半年ほど前に楽天LAND PRANTSで。
では。